イタリアのナポリに本社を置くMARIO VALENTINO(マリオ・ヴァレンティーノ)。1954年にローマで“珊瑚(サンゴ)の靴”を発表して以後、高級靴メーカーからトータルファッションブランドへと成長。この“珊瑚(サンゴ)の靴”は、ジュエリーを靴に仕立てるという発想は当時のモード界に大きな影響を与えた。今でも靴の歴史が語られる時、必ずといっていいほど、この“珊瑚の靴”が紹介される。この靴は現在「靴の博物館」にエリザベス女王の結婚式の際の靴などとともに歴史を飾った靴として展示されている。
1970年代には、マリオ・ヴァレンティーノがトータルファッションの提案を展開し、レザー(革)アイテムを中心に力を入れていた。現在MARIO VALENTINO(マリオ・ヴァレンティーノ)を手掛ける若いデザイナーたちは、当時のルックブックやファッションショーの写真から多くのヒントや、はっと驚くような発想に出会うという。1975年のゴールデンブーツ賞をはじめ、ゴールデン・チベリオ賞、バドバ賞、シルバーオスカー賞など当時のファッション界は数多くの賞で彼の功績を称えた。 この頃、MARIO VALENTINO(マリオ・ヴァレンティーノ)のレディス部門で腕を振るっていたのが、アルマーニ(GIORGIO ARMARNI、ジョルジオ・アルマーニ、 ARMARNI)やヴェルサーチ(ベルサーチ、VERSACE)、ラガーフェルド(カールラガーフェルド)である。モンタナも10年間メンズを手掛けていた。
扱う製品が増え、事業が多様化するにつれて、マリオ・ヴァレンティーノ社は、その家族が協力し合いそれぞれが仕事を分担するようになった。マリオが「一番大切な協力者」と呼んだ妻のビアンカはレディス部門を切り盛りし、彼らの息子なども一丸となりMARIO VALENTINO(マリオ・ヴァレンティーノ)ブランドの経営に携わってきた。このMARIO VALENTINO(マリオ・ヴァレンティーノ)社には、3つの経営ポリシーがある。まず、無意味な拡張を抑えること。2番目は完璧に品質管理をすること、そして、皮を扱う伝統的な職人を大切にすること。この確固としたポリシーを生かすため、デザイン面でも品質面でも、隅々まで管理の目が行き届くよう配慮している。